天台宗の仏事

比叡山に開かれた日本仏教の母山・天台宗。
宗祖・ご本尊・教え・お唱えする言葉など、基本的な内容をまとめました。

天台宗について

天台宗は、伝教大師最澄によって比叡山に開かれた宗派です。
「一切衆生悉有仏性（すべてのいのちに仏となる可能性がある）」という考えを大切にし、法華経を中心として、さまざまな修行・教えを総合的に受け継いでいます。

宗祖	伝教大師最澄
ご本尊	釈迦如来 ※お寺によっては、阿弥陀如来・観世音菩薩などを本尊とする場合もあります。
教え	天台宗では、「妙法蓮華経（法華経）」こそ仏陀の教えの究極を説いたお経であると考えます。法華経を中心にしながら、菩薩戒・顕教・密教・禅法などを総合的に取り入れた「総合仏教」であると言われます。これを「四宗相承（ししゅうそうじょう）」といい、円教・密教・禅・戒、そして念仏を法華一乗の精神で統合していこうとする立場が特徴です。そして、すべての人・生きとし生けるものに仏となる可能性がある「仏性（ぶっしょう）」がそなわっていると教えています。天台宗宗憲には、「天台宗は宗祖大師立教開示の本義に基づいて、円教、密教、禅法、戒法、念仏等いずれも法華一乗の教意をもって融合し、これを実践する」と示されています。
お唱えする言葉	南無宗祖根本伝教大師福聚金剛 ※地域やお寺により、「南無阿弥陀仏」などのお念仏をお唱えする場合もあります。

※実際のご法要・ご葬儀・年忌などの作法は、お寺や地域によって異なることがあります。
※詳しくは、ご縁のある天台宗寺院のご住職にご相談ください。

天台宗では、「南無阿弥陀仏」や「南無釈迦牟尼仏」などのほか、ご本尊や宗祖にちなむお言葉を刻まれることもあります。
家名のみ・○○家之墓など、シンプルな表現を選ばれる方も多くいらっしゃいます。

ご本山や菩提寺の方針・ご家族のお気持ちを大切にしながら、
文字の内容・書体・配置などをご提案いたします。